本日、アスペクト社より『プロ野球スカウティングレポート2007』が発売になりました。
監修はドラフト分析の第一人者である小関順二氏。
自分はパ・リーグ6球団の分析を執筆しました。
セ・リーグ6球団の分析は、あらゆる媒体で活躍されているスポーツライターの泉直樹氏が担当されています。

この本は各球団の選手をA〜Cランクに分け、事細かに分析し尽くしています。
例えば野手ならば、ボールカウント別、走者別、球場別などに打撃成績がまとめられており、他球団の主要投手との対戦成績を網羅しています。

核となる選手の寸評に関しては、監修の小関さんとの合計約20時間近い話し合いをもとに執筆したもので、その選手の特徴をあらゆる観点から分析しています。

11月と12月はこの執筆にかかりきりで相当苦労しましたが、かなりいい出来に仕上がったと自負しております。
この一冊があればプロ野球観戦が更に楽しくなること間違いなしの一冊です。
書店で見かけた方は、ぜひ手にとってみてください!

共著の泉直樹氏のブログによる紹介
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/nextcircle/article/140

出版元のアスペクト社のページ
http://www.aspect.co.jp/np/details.do?goods_id=868

二週連続

2007年2月2日 日常
今週も火曜から金曜まで4日連続で飲み。
今日は会社帰りにバッティングセンターに行く予定だったが、出るのが遅くなったのでいきなり飲みからスタートすることに。

始まった時間が遅かったので薄々予感はしていたが、先週に続いてまたしても朝までコース。
途中からほとんどのメンバーが寝てしまい、自分も少し仮眠をとりながら居酒屋で朝まで過ごす。

それにしても最近飲みすぎである。
外で飲んで帰っても、いまいち飲み足りない感じがして家でもさらに飲んでいる。
自分では普通に飲んでいるつもりなのだが、周囲から「ペース早っ!!」と突っ込まれることも多い。
そのうち朝からでも飲んでしまいそうな勢いである。

プロ野球もキャンプインしたので(?)、これを機に少し節制せねばと思う今日この頃である。

キャンプイン

2007年2月1日 野球
今日からプロ野球がキャンプイン。
センバツ出場校の決定に続いて、この時期になると球春の到来を感じる。
今年も多くのルーキーが入団したが、個人的に特に注目しているのが以下の三人だ。

田中将大(駒大苫小牧→楽天)
3年夏の甲子園は本調子とは程遠かったが、それでも決勝まで進み再試合まで投げ切るところはやはり並ではない。
スライダーがクローズアップされているが、フォークボールのキレも十分プロのレベル。
3年になって少し落ちが悪くなったとのことで夏はほとんど投げなかったが、2年時のキレを取り戻せばいきなり先発ローテに入ることも十分に考えられる。
選手層の薄い楽天に入団したことも本人とってはよかったのではないだろうか。

増渕竜義(鷲宮→ヤクルト)
球持ちの良いフォームで常時140km台中盤のストレートは田中にも引けをとらない。
二種類のスライダーとシンカーを巧みに操り、技巧的なピッチングができるのも大きな長所だ。
変化球が打者の手元で変化し、高卒ルーキーとは思えない“プロっぽい”ボールを投げるだけに、一軍スタートもうなずける。
現場でもテレビでもかなりの試合数を見ているが、悪かったことは一度もない。
大舞台での経験がないことだけが唯一の不安材料だが、立ち振る舞いを見ていると心臓も強そうだ。

前田健太(PL学園→広島)
三人の中で唯一の二軍スタートとなったが、フォームの完成度、守備やクイックなどの投げる以外の部分上記の二人を上回っている。
左右をピンポイントに突くコントロールと糸を引くようなボールのキレは見ていてほれぼれするほど。
落差の大きい“PLカーブ”はプロでもなかなか見ることのできないボールだ。
田中と同じく層の薄い投手陣だけに、早い時期の一軍抜擢も十分に考えられる。

簡単に特長を挙げたが、この三人は高卒ながら、新人王の可能性も秘めていると思っている。
三人揃って二桁勝利、そんな想像をするだけで楽しくなる。
昨日、センバツ出場の34校が決定した。
ある程度は予想通りだったが、びっくりと同時に嬉しかったのが成田(千葉)が滑り込みで出場になったこと。
エースの唐川侑己は全国で見ても間違いなくトップレベルの本格派右腕。
昨年のセンバツでも好投を見せたが、この1年で更にレベルアップしており、ストレートは150kmに迫る勢いだ。

個人的な見解では以下のような勢力図になる。

第1グループ
大阪桐蔭(大阪)
報徳学園(兵庫)
帝京(東京)
高知(高知)
広陵(広島)

第2グループ
仙台育英(宮城)
千葉経大付属(千葉)
佐野日大(栃木)
成田(千葉)
今治西(愛媛)
熊本工(熊本)

要注意
聖光学院(福島)
常葉菊川(静岡)
市川(兵庫)

それぞれにチームの詳細な見所についてはまた後日触れることにします。
今日は仕事帰りに後輩のIとKと飲みに行くことに。
これで今週は火曜日から4日連続の飲み。
完全にアル中である。

仕事の話、昔の話、将来の話・・・。
色々と盛り上がったのだが、ふとKが時計に目をやると何とはや24時30分。
完全に終電を逃してしまった!!
タクシーで帰るという選択肢もあったが、何となく面倒になりそのままオールに。

おそらくどこかで飲んでいるであろうFに電話してみたところ、何と会社でまだ仕事しているという。
「じゃあ酒買って会社で飲むか!」と提案すると、妙にテンションの上がるIとK。
もろもろコンビニで買い込んで、会社へUターンする。
「何すかこれ…!?」
と困惑するFとたまたま残っていたMも巻き込んで、一番広いプロジェクト室で更に飲みまくる。

買っていった焼酎もほぼ空になり、気がつくと4時前。
Iが“こてん”と音がするかの如く椅子の上で眠りこけ、何度も落ちそうになるので、床におろしてコートをかけて寝かしつける。

逆にKは帰ろうとするFを強引に引き止める。
結局テンションそのままで、朝には「牛丼が食べたい!」という元気ぶり。
若さには勝てませんな。

朝からスキーに行く予定だったが、このまま運転しては確実に飲酒運転なので、断念することに。
完全なドタキャンで、セッティングしてくれた面々には本当に悪いことをしてしまった。反省…。

まあそんな感じでてんやわんやだったが、何だか学生時代のようなバカバカしさで楽しかった。
たまにはこんな日があってもいいよね(苦笑)

「ボウ」

2007年1月14日 読書
 昨日まで「哀愁的東京」(重松清)という小説を読んでいたのだが、その話の中である心理ゲームが出てきた。

「ボウ」と聞いて思い浮かぶ漢字を3つ書きなさい(ただし“棒”と“帽”は一般的すぎるので除く)。

自分が思い浮かんだのは以下の三つ。
“望” “亡” “坊”

あまりないように感じるが、変換してみると意外に色んな「ボウ」があることを知る。
小説によるとこの三つの漢字が現在の心境を表しているらしい。
“望”・・・希望?絶望?
“亡”・・・何を亡くしてしまったのだろうか?
“坊”・・・坊主?

解釈は難しいが、自分ではこう考えることにした。

希望を亡くすことなく、いつまでも坊主頭だったころ(高校時代)の気持ちを持ち続けたい。
ちょっと苦しいかな…。

皆さんはどんな「ボウ」が思い浮かびましたか?

新年会パート2

2007年1月13日 野球
 今日は夕方から新年会@池袋。先週は20人以上の大所帯だったが、今回はお世話になっている野球雑誌の編集やライターの方達と6人というこじんまりした集まり。60代1人、50代3人、30代1人、20代2人というバラエティに富んだ年齢構成。野球関係の集まりになると自分が最年少ということが多いのだが、最近は自分よりも若い人も徐々に増えてきた。今日も最年少のYさんは22歳。現役の大学生でありながら、あらゆる媒体で活躍している女性だ。自分より若い人が頑張っているのは刺激になる。一層精進せねば。

 ただこんなに年齢が離れていても、共通の話題があると話はつきない。特に50代のお二方は結婚が遅く、お子さんもまだ小さいということもあってか(?)、年齢的なギャップをほとんど感じない。50歳を過ぎた今でも、朝まで飲み歩くことはざら。今日は終電で帰ったが、結局2件をはしご。自分もかなりの量を飲んだが、相当なハイペースで飲みまくっておられた。50代恐るべし…。
 
 自分もそんな中年になりたいものである。

世の中厳しい…

2007年1月12日 日常
 去年から上司のHさん、同期のS、一つ後輩のFとMの5人で競馬予想レースをしている。ルールを細かく説明すると長くなるが、実際のオッズを元にしたポイントレースで、下位2名が上位2名におごるというもの(3位は自腹)。春と秋のG1レースが対象で、宝塚記念と有馬記念の後に精算となる。今回はポップロックのおかげで有馬記念で見事大逆転し、Fに次ぐ2位となりおごられる立場となった。

 お店はSのセレクションで森下にある焼き肉屋の「平和閣」。
http://www.gurupita.com/clients/0003005478/detail
おごる立場のHさんが最近マンションのローンを完済したということを聞いて、遠慮なく食べまくる。昔よりも食べられなくなったが、それでも結構食べて5人で38,000円のお会計。Hさん、M、ごちそうさまでした!

 後輩のMだけ昨年の1月に転職して、別の会社で働いているため半年ぶりに会ったのだが、妙に顔色が青白くやつれていたのが気になった。かなり仕事が大変らしく、フルコミッションになる可能性もあるとのこと。Hさんはかつてフルコミの会社で働いていたことがあるらしいが、7ヶ月しかもたなかったとおっしゃっていた。精神的にかなり余裕がなくなるらしい。まあMは頭のいい奴なので大丈夫だとは思いますが、少し心配ですな…。
 ちなみにこの日のMは最下位でおごる立場。フルコミだろうが何だろうが払うものはしっかり払ってもらいました(笑)。

ドライブ@筑波

2007年1月8日 日常
 今日は後輩を飲みに誘ったのだが、天気が良いということもあって昼からドライブに行くことに。行き先は自分の勝手な一存で筑波に決定。

 学生時代住んでいた周辺をうろうろしていたら、色々と変わっていた。それでも変わらないのが自転車の多さ。筑波は大学構内が異常に広いので、学生はキャンパスをみんな自転車で移動する。今日も徒歩で移動している人はほとんどいなかった。都心の大学に通っていた後輩にはそれがカルチャーショックだったらしく、かなり驚いていた。そうか、自転車移動は普通じゃないのか…。

 かく言う自分も筑波にいたのは大学院の2年間だけで、ほとんど研究室にこもりきりだったので、改めて気づくことも多い。キャンパス内の池にばかでかい鯉が泳いでいたり(しかも数が半端ではない!)、奇妙な銅像にクリスマス仕様の服が着せられていたり…。学生時代にもう少し散策しとけばよかったかな。

 その後は一度車を置いて銀座へ移動。海のものが食べたいということであんこう鍋をメインに飲む。ぞうすいまでしっかり食べて満足だったのだが、よく考えればあんこうは茨城が名産。茨城で食べた方がよかったのかも…。でも飲酒運転はできないのでしょうがないか。

 まあ、そんなわけで久しぶりにゆっくり自然を満喫した休日でした。

新年会パート1

2007年1月7日 野球
 何とか原稿の修正を終わらせ、今日は夕方から吉祥寺で新年会。

 主催者の佐野さんが元近鉄の応援団長ということで、近鉄関係の方が多い。89年に近鉄がリーグ優勝したときのビデオも流れていた。

 元近鉄、ヤクルトの選手で現在は四国リーグのコーチをしている衣川さんも飛び入りで参加。以前スカウトをされていたときに何度か球場でお会いしたことはあったが、しっかりお話するのは初めて。四国リーグの現状など色々と教えていただいた。去年は高校野球で徳島に行ったが、今年は四国リーグにも取材に行かねば。

 余談だが、飲んだ店のすぐ近くに「幽霊酒場」という居酒屋があって、凄く気になった。お化け屋敷のような外観で、“ひゅ〜”という定番の音楽が流れている。店員がお化けの格好で出てくるのだろうか?
あけましておめでとうございます。

気がつけばもう6日ですが、新年ということで日記再開します。
2年も放置していたので、このページの存在も忘れかけていました。
今回は続けられるといいですが…。

遅ればせながらといえば、昨日の夜、会社帰りに同じグループの面々5人で初詣へ。
参ったのは富岡八幡宮。
http://www.tomiokahachimangu.or.jp/

ところがお賽銭を入れてお祈りをした後にふと見ると
「富岡八幡宮への経路」
の看板が。
何と間違えて近くにある深川不動堂へお参りしていたらしい…。
一日にいくつもお参りするとよくないという話もちらっと出たものの、せっかくだから富岡八幡宮へも行くことに。
出鼻をくじかれた感はあるものの、目的地に行けたのでまあよかったとしましょう。

その後は近くのそば屋「はなぶさ」へ
http://homepage2.nifty.com/hanabusa/

評判には聞いていたものの、本当に美味しかった!!
鴨や穴子を肴に日本酒がかなりすすむ。
うっかり飲み過ぎそうになってしまった。
途中で別部署の方々も偶然来られて、2件目に移動。最後には社長も合流して、総勢11人の大所帯に。

朝までコースの雰囲気が漂ってきたが、年末に書いていた原稿の校正をしないといけないので、何とか終電で家路に着く。

酒の残る頭で朝方まで原稿とにらめっこ。
日曜の夕方は野球関係の方たちと新年会なので、何とか今日中にはめどをつけるように頑張らねば!
西武
1巡目 涌井秀章(横浜)
3巡目 片岡易之(東京ガス)
4巡目 山岸穣(青山学院大)
5巡目 星秀和(前橋工)
6巡目 藤原紅気(琴丘)
 江川智晃(宇治山田商→ソフトバンク)の指名をにおわせながら、涌井を単独指名。伊東監督曰く作戦通りとのことだが、この指名は大正解。野手はレギュラー、控えとも有望な若手がひしめいているが、投手は明らかに年齢層が高くなっている。松坂のメジャー移籍も時間の問題ということで、それに続く柱が必要なのは目に見えているからだ。その涌井だが、高校3年時の実力なら間違いなくNo.1。今さら細かく説明するまでもないが、フィールディングや牽制など投げる以外のプレーも完成度が高いため早くからの一軍登板も十分に期待できる。心配なのは球質の軽さ。変化球の完成度も高いがストレートを磨くことがまず課題だ。
 山岸は文句なしの即戦力候補。東都大学で通産32勝は立派の一言。抜群の制球力はプロに入っても十分上位。チェンジアップ、スライダーを上手く使い140km前後のストレートを速く見せるテクニックは素晴らしい。タイプ的には先発向きだと思うが、連投が利くだけに中継ぎでの起用も考えられる。立ち上がりの悪さが不安材料。藤原は全く見たことがないので何とも言えないが、ここ2年高校生投手の指名が目立つだけに切磋琢磨して成長してもらいたい。
 片岡は昨年一気にブレイクした選手。いかにもセカンドというタイプの選手で、プレーのスピードが持ち味。状況に応じたバッティングもでき、1年目から十分一軍のベンチ入りできる実力はある。プロのボールに対応できる力強さを身につければ、早い段階でレギュラーも期待できるだろう。星は俊足巧打のキャッチャー。昨年の春季大会、星を見たときに印象に残ったシーンがある。試合後、他のベンチ入りメンバーはスタンドの高い位置から弁当を食べながら次の試合を観戦していたが、星は一人でそこから離れてネット裏の偵察部隊の横に座って対戦するかもしれないチームの特徴を把握しようとしていたのだ。プレーが素晴らしいのはもちろんだが、この野球に対する姿勢には正直感心した。西武は和田、貝塚、高木大成など打てる捕手は野手に転向することが多いが、ぜひ捕手として育ててもらいたい。
 親会社の不祥事もあり5名と少なめの指名だったが、将来のエース候補と即戦力を獲得しており、ここ数年のいい流れは続いている。
北海道日本ハム
1巡目 ダルビッシュ有(東北)
3巡目 橋本義隆(ホンダ)
4巡目 マイケル中村(前ブルージェイズ)
5巡目 市川卓(菰野)
6巡目 菊池和正(上武大)
7巡目 中村渉(三菱製紙八戸クラブ)
8巡目 鵜久森淳志(済美)
9巡目 工藤隆人(JR東日本)
 1巡目でダルビッシュを単独指名。過去何度も直前に目玉選手を回避していたが、去年も巨人を希望していた須永英輝を強行指名しており、思い切りの良さを感じる。ダルビッシュはアマチュア球界で最も集客力のある選手で、新庄獲得の成功が後押しになったことも予想される。高校時代も小さな故障を繰り返しており、まずは1年通して働ける体力を養成することが第一の課題。デビューは2年目以降でも全く遅くないが、周囲の過剰な期待が敵になってしまうことが不安ではある。
 ダルビッシュ以外の投手は全員即戦力候補。個人的に面白いと思っているのは7巡目の中村。見たのは都市対抗の1試合だけだが、キレのいい140km前後のストレートは打者が差し込まれる威力があり、同じ腕の振りから投げられるフォークは必殺の決め球。リリーフとして期待されているが、先発でも面白い。菊池は神宮大会で評価を上げた。詳しくは「野球小僧2月号」で。
 市川と鵜久森は左右のスラッガータイプ。鵜久森は甲子園で華々しい活躍を見せたが、市川も素質では負けていない。鵜久森よりも脚力がある分指名順位も上になった。ともに滞空時間の長い打球に特長があり、育てばクリーンアップも十分期待できる。欠点も多く0か100かの危険性はもちろんあるが、こういう選手が育ってこそ面白い。工藤は外野の守備名人。外野のバックアップとして期待でき、タイプ的には石本に近いか。
 全体的には将来性と即戦力のバランスが取れたいい指名だった。
千葉ロッテ
自由枠 久保康友(松下電器)
自由枠 手嶌智(新日本石油)
4巡目 竹原直隆(三菱自動車岡崎)
5巡目 大松尚逸(東海大)
6巡目 木興拓哉(北海道栄)
7巡目 青松敬鎔(上宮太子)
 上位4名は「素晴らしい」の一言。個人的には12球団で最もいい指名をしたと思っている。久保、手嶌は先発ローテーション、竹原、大松は将来の中軸を十分に期待することができる。
 久保は一昨年の日本選手権でブレイク。昨年一年も安定した成績を残し、文句なしの自由枠。ストレートはコンスタントに140kmをマークし、それが低めに集まるのがいい。スライダーとフォークもキレ、制球ともに申し分なく、プロでも十分通用するボールだ。それ以上に投球術は高校時代から定評があり、新人王の可能性も大きい。一度挫折を味わっているだけに、精神的にもたくましくなっている。一方手嶌は精神面が不安。素質は文句なく、いいときは手のつけられないピッチングをするが、逆に崩れるときは脆い。ストレートが走らないときにもそれなりのピッチングができるようになれるか。
 竹原はアッパー気味のスイングだが、飛ばす力はアマチュア随一で和製大砲としての期待は大きい。守備にはこれといった特長はないが、長打力が慢性的に不足している打線だけに辛抱して使ってもらいたい。大松も長打力では負けていない大学No.1スラッガー。最終学年での成長著しく、金本(阪神)のように粘り強い下半身を生かしたバッティングで対応力も高い。よくこの順位で獲れたなと思う。
 木興は生で見たことはないが、映像を見る限りフォームのバランスは良い。浅間、内など若い投手を輩出する流れに続きたい。青松は体の強さが持ち味だが、動きにもうひとつキレがないのが不満。長い目で見て育ててもらいたい。
オリックス
自由枠 金子千尋(トヨタ自動車)
2巡目 光原逸裕(JR東海)
4巡目 町豪将(JR九州)
5巡目 田中彰(法政大)
 相変わらずの中途半端な即戦力路線。まず自由枠の金子に疑問が残る。層の厚いトヨタ投手陣の中でも昨年は登板機会も多く、いい投手であることは確かだが、自由枠を行使しなくても獲得できたのは確実。しかも指名が決まっていながらその撤回を申し入れるなど、チーム合併のごたごたを引きずるようなことまであった。これでは金子にも失礼だ。その金子だが、きれいなフォームから140km前後のストレートとキレのあるスライダーを低めに集める制球力が武器。打者から見て怖さがないだけに、シュート系のボールを覚えたいところだ。町は実戦で見たことがないので分からないが、光原も金子と同じタイプ。岩隈の放出は痛かったが球団合併である程度投手のコマは揃っただけに、ダルビッシュや涌井など高校生を狙ってもよかった。面白いのは5巡目の田中。今秋のリーグ戦で本塁打の新記録を塗り替えて一気に注目を集めたが、その長打力は本物だ。高めに弱点はあるがサードの守備も悪くなく、今のチームにいないタイプだけに貴重だ。
 一場問題や15歳の辻本指名など話題には事欠かなかった昨年のドラフト。しかし終わってみればそれほど驚くような指名もなく、淡々と終わった印象だ。各球団の指名を振り返ってみたい。まずはパ・リーグから。

東北楽天
自由枠 一場靖弘(明治大)
2巡目 渡辺恒樹(NTT東日本)
4巡目 西谷尚徳(明治大)
5巡目 塩川達也(東北福祉大)
6巡目 大廣翔冶(東洋大)
7巡目 平石洋介(トヨタ自動車)
 分配ドラフトで獲得した顔ぶれを見ても、先発投手のコマ不足は目に見えている。そんな中、タナボタでも一場を獲得できたのは非常に大きい。最速154kmが大きく取り上げられるが、スライダーとフォークの完成度も大きな武器。実戦から離れている不安材料はあるが、一年目からローテーションに入る実力は十分にある。
 2巡目の渡辺には正直驚いた。一昨年のドラフト時には候補として名前があがっていたが、年齢的なこともありプロ入りはないだろうと思っていた。いくらすぐ使える選手が欲しいとはいえ、2巡目指名は高すぎるというのが率直な感想。
 評価できるのは西谷、塩川、大廣の大学生野手3人。特に西谷は攻守に隙がなく、早い時期から一軍に定着できるだろう。狙いがはっきりと分かりやすい指名ではあったが、20代前半の投手がいないのだからもう少し投手を獲得してもよかったはずだ。

今さらですが…

2005年1月8日
 あけましておめでとうございます。日記を更新したのはいつ以来だろう…。すっかりおろそかになってしまい反省するばかりです。
 毎年この季節は野球の話題が少ないですね。今日のニュースも欽ちゃん球団のトライアウト(オーディション?)くらいでしょうか。体調を崩したこともあって、高校サッカーを見て一日を過ごしました。こんなときにどこか暖かいところでウインターリーグでもやってくれればいいのになぁと願うばかりです。
 昨年は本当にいろいろなことがありました。ダルビッシュのノーヒットノーラン、一場の完全試合、この2試合の現場にいられたことは本当に幸せだったと思うばかりですが、その後は球団合併、裏金問題と暗い話題が目立ったように思います。楽天の新規参入、ソフトバンクのホークス買収で全てが収まったような雰囲気になっていますが、根本的な部分が変わらない限り今年のような問題はまた必ず出てくるでしょう。どうか野球界の底辺が縮小するような流れだけは食い止めたいものです。

 そんなわけで今年もいろいろあるとは思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

宇都宮ではしご観戦

2004年9月23日
 秋分の日の今日、神奈川や千葉の高校野球は開催されずどこに行こうか非常に悩んだ。静岡、山梨、愛知、どの県も面白いカードがあったが財布の中身を見て断念。ネットで各県の組み合わせを見ていると、栃木県大会の「國學院栃木−佐野日大」のカードが目にとまった。栃木なら時間もお金もそれほどかからないということで宇都宮清原球場へ。
 まず目に付いたのが1塁側ブルペンの背番号10、佐野日大の1年生右腕、沢村拓一。180cm、78kgの均整の取れた体型で、何より投球の流れがスムーズ。極端に言えば涌井秀章(横浜)とイメージが重なる。真上からしっかりと腕が振れ、コーナーに決まるストレートはキレ十分。指先の感覚が良く、ボールの回転がいいためポップフライで打ち取る場面が多かった。スピードガンを持った控え部員に球速を聞くとこの日の最速は133kmとのこと。2回途中からのロングリリーフだったが、後半まで球威が落ちなかった。フォームがいいだけに体ができれば軽く140kmは出るだろう。
 一方の國學院栃木では1年生捕手の片柳健。167cmと小柄だが、低い軌道のセカンド送球とミットの動かないキャッチングが光った。2年生エースに堂々と声をかける上級生のような態度も頼もしい。さらにいいのがバッティング(3番)。トップの形に安定感があり、体の割れができているため見送る姿勢が万全。体のキレやパワーはまだ物足りなさはあるが、内角も簡単にさばけるスイングの軌道もすばらしかった。
 7回まで見たところで作新学院−宇都宮北を観戦するために同じ宇都宮市内の宮原球場へ移動。しかし作新は攻守に元気なし。昨年見て気になっていたエースの寺田哲也(2年)は開きの早さと小さい腕の振りが改善されず、威圧感に欠けた。1年生ショートの小野口昴幸のフィールディングに見るべきところはあったが、「はしご観戦して良かった〜」というほどの満足感は得られなかった。ただ気になった選手はいずれも1年生。今後楽しみな材料は増えたことは確かだ。

國學院栃木5−4佐野日大
作新学院9−2宇都宮北
 引き続き5月の振り返り、後半です。

5月13日 青山学院大13−0駒沢大
       日大1−0東洋大(東都大学野球1部リーグ戦)
 少し時間が空いたときに神宮に立ち寄っただけなので、1試合目の途中から2試合目の序盤までの観戦。那須野巧(日大、4年、投手)はもはや貫禄すら感じるピッチングで、立ち上がりから全く危なげなし。入れ替え戦の3連投以来力の抜き方を完全に覚えた。マウンドから捕手までが短く見え、球速も最速148kmを記録。変化球も低めに集まり、東洋大の強力打線を寄せ付けなかった。この春に見た中では野間口、一場よりも遥かに内容が良く、ひょっとしたら今年最大の目玉は那須野なのかもしれないと思わせるほどの投球だった。「未完の大器」と評されながらそのまま未完で終わる選手が多い中、那須野は本当の大器に化けたといえるだろう。大学選手権でも期待できそうだ。

5月22日 海星2−3中京大中京
       春日丘4−8宇治山田商(高校野球春季東海大会)
 まずは第1試合。昨秋の東海大会で3本塁打を放ち、一躍注目を集める存在となったのが海星の4番、竹野恭矢(3年、外野手、左投左打)だ。この日はレフトへの二塁打1本に終わったが、素材の良さは十分に感じられた。171cmと上背はないものの、構えは大きく打席での雰囲気は十分。しっかりとトップの形を作り、それが崩れないのが最大の長所だ。力みからボール球に手を出す場面が目立ったが、右肩が開かず体に巻きつくような鋭いスイングで打球の速さも抜群。守備面で少し緩慢なプレーがあったのが不満だが、足と肩も高校レベルでは十分に及第点だ。
 中京大中京ではトップバッターの伊藤暢啓(3年、二塁手、右投右打)とエースの小椋健太(3年、右投右打)。伊藤はいかにもリードオフマンというタイプの選手。小柄だが全身のバネが抜群で、軽快なフットワークと正確な守備が光った。バッティングも上からしっかり叩けており、パンチ力も十分だ。小椋はリリーフで2イニングだけの登板。昨年の夏にもビデオで見たが、その頃に比べて下半身が安定し、フォームのバランスが格段に良くなった。しなやかな腕の振りで球持ちが長く、低めの伸びも十分。決め球はスライダー。投げるときに肘が下がるが、キレ味鋭く空振りの取れるボールだ。素材的には岩田(東邦)にも決して負けていない。前日2本塁打を放った4番の中村翔(2年、右投右打、一塁手)は引っ張る意識が強く、大振りが目立った。守備もサードでは苦しいだろう。
 第2試合、やはり目立ったのが宇治山田商・江川智晃(3年、投手、右投右打)のバッティング。ヘッドが長く走るスイングで右手の押し込みも強く、差し込まれても外野の頭を越える長打力は凄いの一言。バットコントロール上手く、右にも長打が打てるのは大きい。投手としてももちろん悪くはないのだが、先のことを考えるとやはり野手のほうが可能性は広がるだろう。
 春日丘の先発、加藤紘基(3年、投手、右投右打)は昨秋の県大会で見て目に付いた選手。当時はエースだったが、この春は背番号10。背番号が示すとおり秋に比べて良くなかった。体つきは別人のように逞しくなったが、その分全体的なしなやかさが失われた印象だ。救いなのは腕の振りがしっかりしていたことと球威があったこと。良かったときのフォームを思い出して、また秋のようなピッチングを取り戻してもらいたい。

5月29日 刈谷1−2豊橋商
       杜若5−3豊川(春季全三河大会)
 この日は愛知県内で行われるローカルな大会。刈谷の捕手、斎竹優貴(3年、右投右打)が強肩と評判だったが、イニング間の練習では全くまともに投げてくれずがっかり。投手への返球もピリッとしなかった。相手の豊橋商で目に付いたのがトップバッターの藤井貴久(3年、中堅手、左投左打)。運動能力高く、跳ねるようなランニングフォームが目立った。バッティングも開かずにヘッドが走り、左投手も苦にしない。グリップの位置が低く高めを打ち上げてしまうのがトップバッターとしては物足りない。横投げのスローイングも要矯正だ。
 昨年の夏、56イニング無失点という快刀乱麻のピッチングを見せた豊川・森福允彦(3年、左投左打)は登板しなかったが、シートノックではライトからレーザービームを連発。そんじょそこらの強肩とはレベルが違い、全て低い軌道でノーバウンドの返球だった。同じく昨年の夏の決勝進出に貢献した4番の花田祐太(3年、右投右打)は貴重な右のスラッガー候補。どっしりした構えでトップの形が崩れず、常にフルスイングする形ができている。テークバックで少し腰を回しすぎるのは惜しいが、柔軟かつ強靭なリストワークも高校生離れ。タイプ的には新岡(藤代→中央大)が近いか。
 杜若のエース、鈴木翔太(3年、4番、右投左打)はアーム式の腕の振り、体重の後ろ残り、左手の使い方などフォームの欠点を挙げればきりがないが、それでも馬力は十分でスピードも140km近いのは非凡。もっと力を抜いて楽に腕が振れるようになれば、見違えるような投手になりそうだ。バッティングは膝が柔らかく使え、リストも強い。フィールディングの動きも良く、楽しみな未完の大器だ。

5月30日 かずさマジック2−0JFE東日本(都市対抗一次予選)
 かずさマジック・鬼崎智史(24歳、1番、外野手)は九州共立大時代の粗っぽさがなくなり、今はトップバッターがすっかり似合うようになった。時折上半身が伸び上がる悪い癖が出るが、ヘッドの下がらないスイングで広角に打てるのは大きい。均整の取れた体格でユニフォーム姿が美しく、脚力、肩の強さも十分プロレベル。大舞台でアピールするためには、なんとしても都市対抗には出場したいところだ。
 いつの間にやらもう6月。5月はすっかり日記の更新が滞ってしまいました。読んでいてくださる方、申し訳ありません。そんなわけで、今日は簡単に5月前半に見た試合と目に付いた選手を振り返ってみます。

5月1日 鷲宮6−1東農大三(高校野球埼玉県大会)
 評判になっている鷲宮の外野手、笹沼翔太(3年、右投右打)がお目当て。腰の据わった鋭いスイングでライナー性の打球が持ち味だが、どうもスイングがワンパターン。対応力には疑問が残った。守備範囲の広さ、肩の強さは高校レベルでは十分上位。
もう一人のお目当て、東農大三の串木野翔平(1年、投手)は登板せずがっかり。

5月2日 大田原3−6国学院栃木
      鹿沼東0−9文星芸大付属(高校野球栃木大会)
 文星芸大付属のエース沼尾勲(3年、左投左打)は、迫力は感じないが安定したフォームのサウスポー。テークバックで腕を下げすぎるのは動きのロスだが、その後引っかからずに肘が出てくる。体の割れが不十分なのも気になるが、球持ち長く制球も安定している。大学、社会人経由で将来的には面白いだろう。二枚看板のもう一人、泉徹也(2年、左投左打)も登板機会はなかったものの、遠投を見る限りではバランスの良いフォームで回転のいいボールを投げていた。

5月3日 横浜商5−3厚木西
      横浜7−0横浜隼人(高校野球神奈川県大会)
 横浜のエース涌井秀章(3年、右投右打)が抜群の安定感を見せた。立ち上がりこそ制球がばらつき、速球の伸びももうひとつだったが2回以降は全く危なげなし。しっかりと右足でためを作ってから投げにいけるようになり、しなやかな腕の振りがさらに生きるようになった。ストレートと同じ腕の振りで変化球が投げられ、カーブとスライダーで簡単にカウントが取れる。特に右打者のインコースに狙ってスライダーを投げられるのは素晴らしい。落ち着いた大人っぽいマウンドさばきで、フィールディングも◎。気になるのは線の細さ。特に下半身が細いのは心配だ。
 横浜隼人の鈴江彬(3年、右投右打)、藤原貴寛(3年、右投右打)は初めて見たが、この日はいいところがなかった。鈴江は力任せのピッチングで、スピードはあるが棒球。藤原は故障の影響からかリリースが全く定まらず、球威ももうひとつ。夏での巻き返しに期待したい。

 明日は引き続き5月後半に見た試合を振り返りたいと思います。

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