個性って…。

2003年10月24日
 普段、アマチュア選手の特徴を表現するときに「プロで言えば誰々」とか「誰々タイプ」などといった表現をすることが多い。自分も人から「イメージ的には誰に近い?」と聞かれることがあるので、観戦メモには似ているタイプの選手を書き込むこともある。

だけどこれっておかしくないだろうか?

 確かにその選手の特徴を知ってもらうためには有効な伝え方だし、フォームやプレースタイルが似ていればそんなに引っかかることもないが、星陵高校に左の強打者が出てくれば「ゴジラ2世」、東北高校に快速サウスポーが現れれば「高井2世」といった具合に、出身学校が同じだからというだけで安易に「〜2世」と表現するのはどうなのだろう?新聞等でこういう表現が多いのだが、大抵の場合“本家”とはタイプが異なっている。もっとしっかりその選手の個性を見てあげないと失礼である。

そんなことを考えていたら高校時代の担任の話を思い出した。

 「個性は英語で“individuality”。つまりdivide(分ける)でないということ。この表現でいくとある人のあれこれを分けていって、分けられないところにあるもの、それが個性ということになる。」
 確かこんな内容だったと思う。これを聞いたとき当たり前のことが妙に納得してしまった覚えがある。つまり選手の特徴を伝えるときもその選手の“分けられないもの”に目を向ければおのずと個性が伝わるということだろうか。まあ実際それが一番難しいと思うのだが、安易に「誰々に似ている」と言われるよりは選手も嬉しいのではないだろうか。

 そこまで考えてふと思った。自分の人間としての“分けられないもの”って何だろう…。年々好き嫌いが少なくなってきているが、それは大人になったのと同時に自分らしさも失われているのではないだろうか。

全て何かに分けられてしまうようにはなりたくないものだが…。

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