東都大学最終節

2003年11月4日
 先週末から実家にPCを持たずに帰省していたため少し更新が滞ってしまいました。少し整理して書いていきます。

 10月31日(金)は実家(愛知)に帰るついでに、神宮に寄って東都大学を観戦することにした。まずは第二球場にて行われた2部リーグの専修大−国士舘大。負けた方が最下位となり、3部リーグ優勝の大正大との入れ替え戦になる。専修は昨年の秋は1部にいたほどの強豪だが、今季は開幕から引き分けを挟んで6連敗。まさかの最下位決定戦だろう。対する国士舘も1部からは遠ざかっているが、毎シーズン2部の上位を争っており、決して弱いチームではない。
 専修で目に付いたのはトップバッターの照沼大(3年、遊撃手、右投左打、茨城東)。春に見たときも目立っていたが、特にいいのが守備における球際の強さ。深い打球や難しいバウンドもハンブルせずにグラブの芯で捕球できている。少し肩の強さが物足りないがプレーのスピードもあり、大学レベルではかなり上手い部類に入る。バッティングもインコースのさばきが上手く、再三ライト線に鋭い打球を放った。高校時代から期待している長谷川勇也(1年、5番、左翼手、右投左打、酒田南)は手打ちが目立ち足踏み状態。甘い球を簡単に見逃すなど、少しバッティングに迷いが見られた。
 国士舘では2番手で登板した秋葉知一(3年、左投左打、四日市工)。高校時代から何度か見ている選手だが、制球が良くなったのは驚いた。特にカーブは一度浮いてから落ちるように見え、左打者は何度も腰を引いて見送っていた。腕が遅れて出てくるためタイミングも取りづらいが、上のレベルで考えると少し速球の威力が物足りないか。
 試合は専修が先制し、国士舘が追い上げる緊迫した展開。だがどちらも最下位を争っているだけあって、ちぐはぐな攻撃が目立ちなかなか主導権を握れない。9回終わって2−2のところで第一球場の方へ移動した(試合は延長14回、3−2で国士舘が勝利)。

 1部リーグは亜細亜大−青山学院大の最終戦。既に順位は確定しているため(青学は優勝、亜細亜は最下位)青学はエース山岸を温存、亜細亜も来年以降を見越した選手起用が目立った。
 青学で目立ったのは2番手で登板した高市俊(1年、右投右打、帝京)。高校時代は体重移動がぎこちなかったが、だいぶフォームの流れがスムーズになった。横振りだった腕の振りも真上から振れるようになり、ボールの角度も十分。いい意味で先輩の山岸に似た感じのフォームになっている。130km程度のツーシームのようなボールでカウントを稼ぎ、追い込むと140km台のストレートと切れ味抜群のスライダーで勝負するパターンが多い。とにかく変化球が手元で変化するのが大きな長所だ。
 亜細亜大も下級生が数多く登板。中でも目を引いたのは糸数敬作(1年、右投右打、中部商)。一瞬先輩の永川(現広島)かと思うような大きな左足の上げ方のフォームが特徴だが、永川に比べてそれ以降の動作がスムーズだ。まだばらつきはあるものの顔の前でリリースできており、指にかかったときの低めのストレートは見ごたえがある。もう一つ素晴らしいのがカーブ。腕を強く振って投げられており、ブレーキ、落差ともに十分。最近ではあまり見ない“本物の”カーブだ。
 野手では3番に入った荒川大輔(3年、右翼手、右投左打)が攻守に良さを見せつけた。昨年に比べ今年は元気がなかったが、この日は3方向にきれいに打ち分けて4安打。とにかく強いゴロを打とうとする意識が強く、しっかりボールをたたける形もできている。さらに素晴らしいのがライトの守備。落下点に入るまでの速さとスローイングの正確さは東都の中でもトップだろう。171cmと小柄だが、来年はドラフト候補になることは間違いない。
 試合の方は亜細亜が4点を先制するが、中盤以降青学が追い上げ結局5−4で青学がサヨナラ勝ち。今シーズンのチーム状況を象徴するような結果となった。


 そんなわけで金曜は東都を2試合見た後、16時13分の東京発の新幹線で名古屋へと向かいました。次回は帰省先での話に続きます。

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