逸材発見!

2004年4月29日
 今日は千葉県大会を見に市原臨海球場へ。第1試合は柏陵−東京学館浦安。柏陵は99年にエース清水大輔(現JR東日本)を擁して春夏連続甲子園出場を果たしたが、名将蒲原監督が樹徳高に移ってからは低迷が続いている。一方の東京学館浦安も石井一久(現ドジャース)の母校として知られているが、ここ数年はあまり上位に顔を出していない。というわけでそれほど期待していなかったのだが、試合が始まると学館浦安の先発川上國嘉(3年、右投右打)のピッチングに目が釘付けになった。180cmは優に超えるたくましい体格で雰囲気は十分。テークバックで腕が背中に入る悪癖はあるものの、鋭い腕の振りで球威も十分。左足を上げたときに体勢が崩れず、全体的なバランスも良い。前で大きく腕が振れ、指にかかったときのボールの伸びは間違いなく超高校級だ。試合終了後控えの部員に聞くと最速は142kmとのこと。ちなみにこの川上、背番号は10。フィールディングやベースカバーが全くできておらず、ただ投げるだけというところがその理由だと思うが、これほどの素材が隠れていたのは正直驚きだ。夏までには間違いなく騒がれる存在となるだろう。
 第2試合は拓大紅陵−一宮商。拓大紅陵はセンバツにも出場したのでご覧になった方も多いと思うが、捕手の中野大地(3年、右投右打)が攻守に安定感を増していて評価アップ。スローイングで横から腕が出る悪い癖がだいぶ解消されたのは大きい。特に素晴らしいのがキャッチングからスローイングに移る動きの速さ。これは間違いなく全国でもトップクラスだ。先発した平井俊裕(2年、右投右打)はダイナミックなフォームで真上から投げ下ろす本格派。右膝が折れるのが早くかつぎ気味なのは無駄な動きだが、地面につくくらいしっかりと腕が振れ、手元までボールの勢いが衰えない。アウトステップ、体重の後ろ残りなどまだまだ課題は多いが鋭い腕の振りだけで素質は十分に伝わってきた。
 第3試合は市立船橋−千葉経済大付属。市立船橋のエース渡辺知剛(3年、右投右打)は昨年の夏、ビデオで見て気になっていた投手で楽しみにしていたが、この日は欠点が多く目に付いた。腕の振りが体幹から遠く、コントロールが安定しない。左肩の開きが早くシュート回転も気になった。せっかくの柔軟で力強い腕の振りも今のままでは宝の持ち腐れだ。千葉経済大付属の松本啓二朗(3年、左投左打)も注目のサウスポーだが、この日は登板なし。しかしバットコントロールが上手く、フォローの大きい柔らかいスイングで打者としての素質も見せてくれた。次はぜひ登板する姿を見てみたい。

柏陵2−5東京学館浦安
拓大紅陵8−1一宮商
市立船橋3−4千葉経済大付属

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