西武
1巡目 涌井秀章(横浜)
3巡目 片岡易之(東京ガス)
4巡目 山岸穣(青山学院大)
5巡目 星秀和(前橋工)
6巡目 藤原紅気(琴丘)
 江川智晃(宇治山田商→ソフトバンク)の指名をにおわせながら、涌井を単独指名。伊東監督曰く作戦通りとのことだが、この指名は大正解。野手はレギュラー、控えとも有望な若手がひしめいているが、投手は明らかに年齢層が高くなっている。松坂のメジャー移籍も時間の問題ということで、それに続く柱が必要なのは目に見えているからだ。その涌井だが、高校3年時の実力なら間違いなくNo.1。今さら細かく説明するまでもないが、フィールディングや牽制など投げる以外のプレーも完成度が高いため早くからの一軍登板も十分に期待できる。心配なのは球質の軽さ。変化球の完成度も高いがストレートを磨くことがまず課題だ。
 山岸は文句なしの即戦力候補。東都大学で通産32勝は立派の一言。抜群の制球力はプロに入っても十分上位。チェンジアップ、スライダーを上手く使い140km前後のストレートを速く見せるテクニックは素晴らしい。タイプ的には先発向きだと思うが、連投が利くだけに中継ぎでの起用も考えられる。立ち上がりの悪さが不安材料。藤原は全く見たことがないので何とも言えないが、ここ2年高校生投手の指名が目立つだけに切磋琢磨して成長してもらいたい。
 片岡は昨年一気にブレイクした選手。いかにもセカンドというタイプの選手で、プレーのスピードが持ち味。状況に応じたバッティングもでき、1年目から十分一軍のベンチ入りできる実力はある。プロのボールに対応できる力強さを身につければ、早い段階でレギュラーも期待できるだろう。星は俊足巧打のキャッチャー。昨年の春季大会、星を見たときに印象に残ったシーンがある。試合後、他のベンチ入りメンバーはスタンドの高い位置から弁当を食べながら次の試合を観戦していたが、星は一人でそこから離れてネット裏の偵察部隊の横に座って対戦するかもしれないチームの特徴を把握しようとしていたのだ。プレーが素晴らしいのはもちろんだが、この野球に対する姿勢には正直感心した。西武は和田、貝塚、高木大成など打てる捕手は野手に転向することが多いが、ぜひ捕手として育ててもらいたい。
 親会社の不祥事もあり5名と少なめの指名だったが、将来のエース候補と即戦力を獲得しており、ここ数年のいい流れは続いている。

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